犬の病気かも!?下痢 嘔吐 血便について
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犬の代表的な症状に「下痢・嘔吐・血便」があります。
軽度から重度の症状までさまざまなので、病院に行くかどうかの判断を迷う人も多いでしょう。
飼い主が処置を間違うと愛犬の命に関わるため、症状にあった適切な対応が必要です。
そこで本記事では犬の下痢・嘔吐・血便の3つの症状に焦点を当て、病気の原因と家でできる対策について解説します。
犬の病気①:下痢
小腸性下痢は軟便や水っぽい便などの症状があり、便の回数に変化はなく量が増える点が特徴的です。
大腸性下痢は粘液が混じった軟便が多く、量は同じか少量になりますが回数が多めになる点が特徴的です。
犬の下痢の原因
犬が下痢になる代表的な原因は次の5つです。
異物の誤飲
おもちゃや食べ物のゴミなどの異物を誤飲すると下痢の症状が出ます。
中毒性のある食べ物の誤食
ネギ(玉ネギ・長ネギ・ニラ・ニンニク)やチョコレート、ブドウ(干しブドウ)、タバコなどは犬にとって中毒性のある危険な食べ物です。
少量摂取しただけでも嘔吐につながり、対応が遅れると命に関わる場合があります。
細菌
大腸菌・サルモネラ・エルシア・カンピロバクター・ウェルシュ菌などの細菌感染により、下痢を引き起こします。
食物アレルギー
特定の食べ物にアレルギーがあった場合は、その食材の摂取により下痢をする場合があります。
環境変化のストレス
環境の変化(工事の音や寒暖差など)により犬にストレスがかかると、体内でホルモン物質が放出されて下痢となる場合があります。
犬の下痢の対処法
明らかな誤飲や中毒が確認された場合は、すぐに動物病院を受診してください。
家で簡易的な処置をする際には、半日〜1日絶食で胃腸を休ませて回復するか様子をみます。
犬の病気②:嘔吐
嘔吐の症状は気持ち悪そうにしたり舌舐めずりをしたりし、腹部を上下に動かして吐き出します。
犬の嘔吐の原因
犬が嘔吐する代表的な原因は次の3つです。
消化器系の異常
胃腸炎・すい炎・腸閉塞・胃のねじれが原因で嘔吐する場合があります。
感染症
パルボウィルス感染症・ジステンパーウィルス感染症・コロナウィルス感染症などが、嘔吐の原因である可能性があります。
全身・臓器の病気
腎不全・肝不全・緑内障・熱中症・アレルギー・腫瘍などが起因して嘔吐の症状を引き起こします。
犬の嘔吐の対処法
嘔吐の原因が明らかで、嘔吐後に犬が元気である場合はしばらく様子を見ましょう。
一方、嘔吐後もぐったりしていたり嘔吐が2日以上続いたりする場合は、重篤な病気の可能性があります。
嘔吐物をラップやビニール袋に入れて動物病院にもっていき、治療の助けとしましょう。
犬の病気③:血便
鮮血が混じった赤い便は便の出口に近い場所で出血している可能性があります。
黒い便は出血して排泄されるまで時間が長く、酸化している状態です。
犬の血便の原因
犬の血便の代表的な原因は次の3つです。
がん
小腸にできる消化器型リンパ腫や大腸にできる炎症型ポリープがあります。血便以外にも嘔吐や下痢の症状を併発する点が特徴的です。
異物誤飲
異物を誤って飲み込んでしまい、消化管の粘膜が傷ついて出血をする場合があります。
免疫反応の異常
炎症性腸疾患(IBD)や食物アレルギーによって血便が出る場合があります。
犬の血便の対処法
血便が出た場合は便をすぐに片付けずに、次のポイントを確認してください。
- 便の色
- 便の硬さ
- 便に粘液が混入しているか否か
- 血は便の外側に付いているか、中に混じっているか
なお動物病院では便の検査をするため、便は捨てずにビニール袋に入れて持参してください。
感染症の疑いがあるので、便は素手で触らず、片付けた後は入念に手洗いをしましょう。
犬の病気は早期発見が大切
犬の下痢・嘔吐・血便は命に関わる重大なものから様子を見るべきものまでさまざまです。
動物病院の受診をすべきかの判断に迷った時は、受診をして専門的なアドバイスをもらうようにしてください。
日頃から健康診断を受診すれば病気の早期発見・早期治療につながります。
愛犬の健康寿命を1日でも長く保つためにも、日頃から健康状態に異変がないか確認をしましょう。